久しぶりにプロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)を読みなおしました。今だから気づいた内容を紹介したいと思います。

ちなみに、PMBOK(Project Management Body of Knowledge)は、10個の知識エリア(統合、スコープ、タイム、コスト、品質、人的資源、コミュニケーション、リスク、調達、ステークホルダ)に分類されていて、プロジェクトマネジメントの事実上の世界標準として広く受け入れられています。

1.プロジェクト品質マネジメント

「顧客の要求事項を満たすためプロジェクト・チームに過度の労働を強いることは、利益の減少を招くだけでなく、プロジェクト・リスク、従業員の退職、エラー、または手直しを増加させることになる。」

要求事項を満たすのは承知。だけど、過度の労働以外の手段がきっとある。

2.プロジェクト人的資源マネジメントのチーム育成

「トレーニングは、プロジェクト・チーム・メンバーのコンピテンシーを高めることを意図したあらゆる活動からなる。トレーニングには、公式なものと非公式なものがある。トレーニング手法の例として、講義、オンライン、コンピュータ利用のトレーニング、別のプロジェクト・チーム・メンバーによるOJT、メンタリング、コーチング等がある」

タフなプロジェクトほどメンタリングのトレーニングは大切ですね。

3.プロジェクト・マネージャーのコミュニケーション

「コミュニケーションは、プロジェクトの成否を分ける、唯一最大の原因のひとつと見なされている。プロジェクト・チーム内での、そしてプロジェクト・マネジャー、チーム・メンバー、およびすべての外部ステークホルダーとの間での効果的なコミュニケーションは、プロジェクトに不可欠である。開かれたコミュニケーションは、チームワークと高いパフォーマンスの実現につながる。さらに、プロジェクト・チーム・メンバー間の関係を改善し、相互信頼を生み出す。

 傾聴は、コミュニケーションの重要な一部分である。傾聴の技術は、能動的でも受動的であっても、それを使う人に、問題領域、交渉とコンフリクト・マネジメントの戦略、意思決定、および問題解決への洞察を与える。」

PMBOKに傾聴があった。見えていなかった。

株式会社ストレスマネジメント実践研究所 北尾一郎
<うつ病のない日本の職場を目指して、プロジェクト成功と安全配慮義務の両立に貢献します>