パワーハラスメント対策の研究会に参加しました。

パワーハラスメントには主に6つの行為類型があります。
1.身体的な攻撃(論外)
2.精神的な攻撃(1番目に多い)
3.人間関係からの切り離し(論外)
4.過大な要求(2番目に多い)
5.過小な要求(論外)
6.個の侵害(論外)

論外の1、3、5、6は、一般的なパワーハラスメント対策の
・トップメッセージ
・ルールを決める
・実態を把握する
・周知する
・相談や解決の場を設置する
・再発を防止する
という取組みが有効だと思います。

しかしながら、精神的な攻撃と過大な要求は、一般的な対策だけでは難しいと思います。

精神的な攻撃は、例えば、公開叱責(皆の前とか複数の人に配信されるメールとか)は、奮起を促す手段に使う人もいますが、この手段は間違いです。奮起を促す手段と指導する手段を使い分けなければなりません。コミュニケーション・スキルの問題に含まれるのかもしれません。もう一つは、昔と今のコミュニケーションは違うということをわかろうとしない認知(考え)の
問題ですね。認知を変える(気づく)体験型ロールプレイが効果的かもしれません。

過大な要求は、過大な要求だとわかって要求しているのであれば、パワーハラスメントですね。過大な要求を自分で止めず、部下に落とすことを選んでいる。選ぶしかないと思っている。少し余裕を上司に持たせると判断が変わるかもしれません。対策はそこにあるような気がします。

過大な要求だとわからず要求しているのであれば、誰かが教えてあげないといけません。それは部下ですね。グループダイナミックスの理論で良く出てくるフォロワーシップの貢献力と批判力がそれにあたります。部下の客観的な思考が上司の誤った指示を是正するかもしれません。できっこないとわかっていながら、引き受ける。また、精査もなく引き受ける。こんな職場は変えていきたいですね。

株式会社ストレスマネジメント実践研究所 北尾一郎
<うつ病のない日本の職場を目指して、メンタルヘルス不調の未然防止に貢献します。>

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