「疲れているけど私が休むと仲間に迷惑をかけてしまうので、休めない。でも、そろそろ限界かな。」

「こんなにたくさん出来っこない。でも面倒だからとりあえず出来ると言って。後から怒られよう。でも、なんか違っているような」

「プロジェクトメンバーの数名が疲弊いるのは知っている。プロジェクトマネージャーの私も疲れている。それでもプロジェクトの成功を目指してみんな頑張っている。プロジェクトが完了するまであと3か月突っ走る。でも、本当にここまでしてやらないといけないのかな」

『こんな状況』で頑張っているにもかかわらず、ちょっとしたミスで顧客からクレーム、少し遅れただけで関係部門からは怒鳴られ、心が折れる。

ちょっとしたミスや少しの遅れは普通にあるのに。

普通でない『こんな状況』の時に、カウンセリングにより、情動焦点コーピング(*1)や問題焦点コーピング(*2)ができていると、普通の顧客のクレームや関係部門から怒鳴られても、心が折れないと思う。

心が折れる前の『こんな状況』にカウンセリングするのは難しいのかな。

(*1)情動焦点コーピングとは、ストレッサーそのものに働きかけるのでなく、ストレッサーに対する本人の考え方や感じ方を変えようとする対処行動。

(*2)問題焦点コーピングとは、ストレッサーそのものに働きかけて、ストレッサー自体を変化させて解決を図ろうとする対処行動。

株式会社ストレスマネジメント実践研究所 北尾一郎
<うつ病のない日本の職場を目指して、プロジェクト成功と職場メンタルヘルスの両立に貢献します>