厚生労働省のストレスチェック実施マニュアルには、以下のように記載されています。

メンタルヘルス不調の未然防止だけでなく、従業員のストレス状況の改善及び働きやすい職場の実現を通じて生産性の向上にもつながるものであることに留意し、事業経営の一環として、積極的に本制度の活用を進めていくことが望ましい。
(厚生労働省:ストレスチェック実施マニュアルより抜粋)

生産性の向上にもつながる働きやすい職場とは、どんな職場なんだろう。

厚生労働省が2004年に提供している「職場環境改善のためのヒント集」は、仕事の負担やストレスを減らして,快適に安心して働 くための職場環境に関する改善アイデアなので、生産性の向上にもつながる働きやすい職場とは言い難いです。

先週に続き、ドラッカーさんの言葉を引用させてもらうと、人の大きな潜在能力を引出す職場なのかな。と思います。

「人的資源、すなわち人間こそ、企業に託されたもののうち、もっとも生産的でありながら、最も変化しやすい資源である。
そして、大きな潜在能力を持つ資源である(ドラッカー名著集2『現代の経営』)」

人の大きな潜在能力を引出す職場とは、どんな職場なんだろう。と考えると、モチベーション理論にたどりつきます。

マクレガーのY理論は、以下のように述べられています。

企業目標と従業員個々人の欲求や目標とがはっきりとした方法で調整出来れば、企業はもっと能率的に目標を達成することが出来ると示している。つまり、企業目標と個人の欲求が統合されている場合、従業員は絶えず自発的に自分の能力・知識・技術・手段を高め、かつ実地に活かして企業の繁栄に尽くそうとするようになる。
(マクレガーのX理論Y理論より抜粋)

ちなみにY理論の欲求は、マズローの欲求段階説における高次欲求です。
・所属・愛情欲求/社会的欲求
・自我・尊厳の欲求
・自己実現の欲求

ストレスチェックから大きく離れてしまいましたが、生産性の向上にもつながる働きやすい職場とは、マクレガーのY理論のような職場かもしれませんね。

株式会社ストレスマネジメント実践研究所 北尾一郎(PMP、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー)
<うつ病のない日本の職場を目指して、プロジェクトを円滑に進める仕組みを提供します>

興味がある方はこちらもどうぞ。

ブログ村 メンタルヘルスブログ
ブログ村 ストレスマネジメントブログ