「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の応募資格に触発されてブログを書きます(応募資格の内容は後ほど)

10年前から「待ったなし!職場のメンタルヘルスケア」と言われながら、精神障害に関する労災件数は過去最多(497件/H26年度)、仕事上の強い不安、悩み、ストレスがある労働者の推移も高止まり(60.9%/H24年度)。全く良くなっていません。

確かに、職場のメンタルヘルス問題を解決するのは難しいです。

個人と職場環境と経営のそれぞれが当事者意識を持って取組み、協調しなければ解決できません。

しかしながら、現状はどうでしょうか。

職場のメンタルヘルスケアは経営課題だと言いながら、事業の存続を言い訳に、人を大切にする経営の優先順位を下げる。

職場環境を改善していくと言いながらプロジェクトの成功を言い訳に、プロジェクトメンバーの過剰なストレスから目をそむける。

強い不安、悩み、ストレスがあると言いながら、仕事が忙しいを言い訳に、自らのストレス耐性強化は後回し。

本当に人を大切にする経営の優先順位を下げなければ、事業の存続はできないのでしょうか。
本当にプロジェクトメンバーの過剰なストレスなくしてプロジェクトは成功しないのでしょうか。
本当に仕事が忙しかったらストレス耐性強化に時間を割けないのでしょうか。

優先順位(何かを犠牲にする)が本当に必要なのでしょか。

「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の応募資格は、過去5年以上にわたって、以下の5つの条件に『全て』該当していること。

1.人員整理を目的とした解雇や退職勧奨をしていないこと(東日本大震災等の自然災害の場合を除く)

2.外注企業・協力企業等、仕入先企業へのコストダウンを強制していないこと

3.障がい者雇用率は法定雇用率以上であること(常勤雇用50人以下の企業で障がい者を雇用していない場合は、障がい者就労施設等からの物品やサービス購入等、雇用に準ずる取り組みがあること)

4.黒字経営(経常利益)であること(一過性の赤字を除く)

5.重大な労働災害がないこと(東日本大震災等の自然災害の場合を除く)

応募資格の『全て』、つまり、黒字経営と人にやさしい経営の両立に価値がありますね。
(優先順位をつけて人を大切にする経営を諦めた会社は応募資格なし)

職場のメンタルヘルス問題を解決するのは難しいです。でも、個人と職場環境と経営のそれぞれが当事者意識を持って取組み、協調できたら解決すると思います。

株式会社ストレスマネジメント実践研究所 北尾一郎 <うつ病のない日本の職場を目指して、プロジェクトのストレスマネジメントによるメンタルヘルス不調の未然防止に貢献します>